経営軍師 × 株式会社マイルデザイン
当時は経堂に1店舗目『酒ワイン食堂 今日どう?』をオープンしたところで、新型コロナの影響で時短営業を続けていました。今後、時短営業を続けて様子を見るか、勇気を出して新規出店に踏み切るか判断するのはひとりでは難しかったので、経営も含めて第三者的な視点からアドバイスをもらえる人がいないかと思っていたんです。そのときに知人から良い人がいると聞いて慶人さんにお会いしたのが始まりです。
そうですね. . . 陰陽五行論の観点から私の宿命を読み解いていただいたのですが、自分はどんな才能や資質を持っていて、どんな風に生きていくと流れに乗りやすいのかというアドバイスが、あまりにも的を得ていて正直驚きました。
結果を出すためには、行動を起こすタイミングがとても重要になってくると。今は勝負に打って出る時なのか、それとも機が熟すのを待つべき時なのか。この判断を誤ってしまうと、本来うまくいくはずの事も、結果に結びつかなくなってしまう。自分の宿命を知ることで人生のバイオリズムがわかり、行動を起こすベストなタイミングを知ることができるというお話。また、経営者としてどんなあり方で、どう振る舞っていくと良いのかという帝王学の考え方も印象に残っています。
すごい記憶力ですね!笑
はい(笑)コロナで色々と迷っていて、正解がない状況で模索していたところだったので、新しい視点から現状が見れそうだと思い、もっと話が聞きたいなと感じました。
直面していた課題としてはコロナ禍、そしてスタートアップという状況で2店舗目をどうするか。そして、会社としての力の入れどころ. . . . . . 例えばPB商品※を作るか、もしくは採用に力を入れるかなど、いくつもある課題の優先順位をどうつければ良いかで悩んでいました。そのほか、社員教育をどうやっていくかも悩んでいましたね。
※PB商品 プライベートブランド商品
当時、1番良かったと思うのは、自分の中にある思い込みや囚われがコーチングを受けることで解けたり、慶人さんに客観的な視点から意見をもらうことで、視野を広げることができました。これを繰り返すことで、強みや独自性を拡張してもらえたことだと思います。
自分の中で考えている以上に経営に落とし込める要素がいくつも出てきて、次第に店も軌道に乗っていきましたね。結果的に寿司とワインをコンセプトにしたお店『サンチャモニカ』をはじめ、3店舗を新規出店することができました。
視座を高めて視野を広げること。多角的な視点から『一緒に見る』ということを大切にしています。自分一人ではなかなか辿り着けない、お客様の中で見え隠れしている世界観を明確に言語化することで、新しい突破口が開けると思っています。
新しい視点をたくさんもらえるとワクワクするタイプで、好奇心も旺盛なのでどれもこれもやってみたくなってしまうところがありまして(笑)選択肢を一緒に選んでもらったり、意見をもらうことで自信を持って決めていくことができました。
2店舗目のサンチャモニカに関しては、ワインを軸にすることは決めていて、あとはメインの食事をどうするかで悩んでいました。『ワインに興味があるけど何を飲んでいいのかわからない』というお客様に、きっかけを提供できる店にしたいというコンセプトでした。
ただ、出店予定だった三軒茶屋は都内でも屈指の激戦区。すでにオシャレな居酒屋が多くて、正直勝てる気がしませんでした。マーケティングの結果だと居酒屋はもちろんバルもある。魚や焼き鳥もすでに有名店があるし. . . . . . といろいろ調査した中、寿司だけはあまりないなと。寿司と日本酒はあるけど、寿司とワインはそこまでお店がなかったんです。そこで、自分が考えたワインと寿司のペアリングを中心に据えたコースを慶人さんに見せて相談しました。当初は設定した価格が相応なのか悩んでいて。ワインを飲んだことがない人に高いと思われないかと不安でした。
私は実際に試食して、すぐ『価格を上げましょう』と言いました(笑)。
このクオリティで、最初の設定価格では釣り合ってないかなと思いました。綱嶋社長はとにかくカスタマーファーストな方なので、客観的な意見としてお伝えしました。
そうでしたね(笑)。その助言をいただいたときも、競合の多い三軒茶屋で生き残ることを考えたら踏み切る自信がなくて。ですが、プレオープンで常連さんに来ていただいて『どのくらいの価格だったら適正だと思いますか?』と聞いたら、やはり慶人さんが言った通りの価格帯で。そこで、自分の中でも『いける』と確信が持てましたね。
前職は教育に力を入れている会社で、会社のビジョンを共有しながら学ぶことが多く、私もそれで人間的に成長できた実感がありました。そのため、当初から自分の会社にも取り入れたいと考えていました。ただ、今回店舗を増やしたときに、多くの店舗を統括してきた実績のある社員が新店のオペレーションでいっぱいいっぱいになっていたり、アルバイトの教育が進んでなかったりと、立場や視点が変わることで、意外に綻びがありまして。これまでの強みが出せていないな、と気づくことも多かったのです。
そんなときに個人で慶人さんのコーチングやDISC®理論に基づくアドバイスを受けて、これは今こそやるべきだ。会社に導入しようと思いました。
忙しさで自分を客観的に見ることができない時こそ、第三者的な関係性が重要だと思います。専門家によって自己分析や相互理解に関わるようなきっかけを作っていくことで『できない』と思っていたことが思い込みだったかも、というポジティブな気づきを与えることもできているのではないかと思います。
DISC®診断によって客観的に自分を見る習慣ができると『周りは自分をこう見ているんだ』と、考え方に別の視点が加わるようになるんです。すると、何かアクシデントが起こったときも、自らの正当性を真っ先に考えるのではなく、相手を理解しようとする意識が芽生えてきます。
その通りですね。社員教育やビジョンの共有に関しては、可視化だったり言語化だったりというのが大事だということがわかった貴重な時間でした。
私の届かない所でミッション等について話してくださったりすることで、少しずつ日常化し、年々深く浸透していっているという実感があります。
今後はFC※も含め規模を拡大していきたいので、グループ化した場合の全体教育や研修をお願いしたいと考えています。FCであっても一緒に仕事をする人たちには、教育に対しての熱量は私たちと同じであってほしいんです。結局は人がすべてだと思うので。コストをかけてでも教育を重視したいという価値観が合う人たちと仕事をしながら、永学堂さんと一緒に社内の『人間力』を高めていけたらと思っています。
※FC フランチャイズ