アスリートメンタルコーチング
アスリートメンタルコーチングは、競技者の心理面を総合的に強化し、最高のパフォーマンスを引き出すためのアプローチです。このコーチングでは、メンタルトレーニングのスキルとテクニックを駆使して、試合前の集中力や心の安定といったスキルを高めるとともに、アスリート自身が気づいていない本質的な課題を引き出し、長期的な成長をサポートします。
パフォーマンスを阻害する要因を特定し、理想の心の状態を瞬時に引き出す力を養うことで、目標達成に向けた明確な課題の克服と、メンタルの安定を促します。また、競技パフォーマンスに加え、ブランディングやセカンドキャリアの相談も含めたサポートにより、競技と人生全体での成長を支えています。スポーツ種目を問わず、あらゆる競技でご活用いただけます。
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※ アスリートの課題によりアプローチ方法が異なるため、紹介する内容はあくまで一例です
本番で最高のパフォーマンスを発揮するためには、自分が感じる漠然とした不安や違和感を避けずに向き合い、その本質を突き止めることが重要です。たとえば、自分が負ける可能性のある展開をあえてシミュレーションし、その状況を追体験することで課題が浮き彫りになります。
このプロセスでは、カラダ・コトバ・イシキの状態を具体的にイメージし、感覚的な違和感の正体をカラダから引き出します。感覚を言語化して課題を明確にし、それに基づいた対応策を考え実行できるようになります。
さらに、このトレーニングを何度も繰り返すことで、解決策をアタマとカラダに定着させ、違和感や不安を克服するだけでなく、それを自分の強みに変えることが可能です。この実践を通じて、どんな状況でも自信を持って挑める確かな準備が整います。
タイムラインとは、過去、現在、未来という時間軸を空間的に移動しながら、過去の記憶やイメージから自分の中に既に存在している可能性(リソース)を引き出し、現在から未来に活かすための体感型トレーニングです。この手法を応用し、トップアスリートをはじめ、多くの挑戦者と共に自己発見や目標達成のプロセスを深めてきました。
たとえば、「なぜこの道を選んだのか」「これまでどんな経験を積み重ねてきたのか」「どんな未来を目指しているのか」といった問いを通じて、過去の価値ある体験や気づきを掘り起こします。そして、それらのリソースを未来の目標や夢へと結びつけていきます。
空間を実際に移動しながら体感するこのプロセスは、思考だけではなく身体と心に深く刻まれるため、未来へのビジョンがより鮮明になります。このトレーニングを通じて、自分の内面と向き合い、新たな可能性を発見し、未来への明確な道筋を描くことができます。
アンカリングとは、特定の感情や状態をある動作に結びつけ、必要な場面で瞬時にその感覚を引き出す技術です。たとえば、自信に満ちた感覚を特定の動作に結びつける場合、繰り返しその感覚と動作を組み合わせる練習を行うことで、ここぞという場面でその動作をするだけで自信を呼び起こせるようになります。
トップアスリートには、このアンカリングを活用して、大舞台での緊張をコントロールし、集中力や自信を引き出すトレーニングを行ってきました。試合直前やプレッシャーがかかる場面で、自分の力を最大限に発揮するための「スイッチ」として機能します。
この技術はスポーツだけでなく、ビジネスや日常生活でも広く応用できる技術です。プレゼンや交渉といった緊張する場面で自信を引き出したり、重要な決断の前に冷静さを取り戻すなど、瞬時に心の状態を整え、自分の力を最大限に引き出すための強力なメンタルスキルです。
パリオリンピックが終わりひと段落つきました。
パリオリンピックで優勝するにおいて要因はいくつかあるとおもいます。その中で、私が今回すごく効果を感じたメンタルトレーニングの可能性について少し残したいです。
まず、オリンピック予選が始まった最初の大会で私は負けました。その時出会ったのがメンタルコーチングでした。はじめは、メンタルって強くなるのか、気合いでなんとかなるのではないのか、いろいろ考えることもありました。
しかし、メンタルコーチングを始めることで、それまで注目されることでプレッシャーを感じたり、試合前緊張して試合でいつも通り動けなかったりすることがなくなりました。
自分も戦って感じたことは、オリンピック選手になると本当にたくさんの方に応援されますが、それと同時に大きなプレッシャーもあります。
メンタルを強化するというよりも、自分自身の考え方を変える。自分がオリンピックで活躍するにおいて欠かせない存在になりました。メンタルはもともと強いわけではなく、強化していくことができます。その可能性は無限大です!
メンタルの重要性について教えていただいた倫也さん、そしてその可能性が無限大ということについて教えていただいた、慶人さん本当にありがとうございます。
このメンタルの重要性がもっともっと広まるとスポーツはもっと進化していくと思います!!
引用: 櫻井つぐみ選手 インスタグラム
今回パリオリンピックに出場するにあたって欠かせなかった方がもう1人います。2024年に入ってから僕にメンタルコーチングをしてくださっている狩俣慶人さんです。
初めてメンタルコーチングを受けるまでは、緊張しがちな人やシンプルにメンタルが弱い人などがそういうったトレーニングを行うものだと思っていましたが、新しい発見がたくさんあり、また成長につながり、それはただの固定概念だったと気付かされました。
メンタルコーチングとはただ単に精神力を鍛えるのではなく、頭を使い自分の考えをより深く言語化させようとしたり、自身の競技に対する考え方やなんのためにオリンピックの金メダリストを目指すのかなど自分の中での勝ちの価値を高めてくれるものでした。
そういったトレーニングを行って来た事で、自然と緊張やプレッシャーを楽しめるようになり、練習の中での成長スピードも急速に上がり、応援の力やこれまでの過程、周りからの期待やプレッシャーを全て力に変えて闘うことができました。
僕はレスリング力やフィジカルだけでなく、メンタルで金メダルを手にしたと言っても過言じゃないです。
今後スポーツ界だけでなく様々な分野でメンタルトレーニングは重要視されるようになると思います。
今回のパリオリンピックでのレスリング競技の結果(金×4、銅×1)は、その先駆けとなるんじゃないでしょうか。
慶人さん、コーチングありがとうございました!
パリオリンピックへ向けて、昨年の世界選手権から取り組んできた一つにメンタルコーチングがあります。僕はメンタルがかなり強い方だと自負しています。メンタルが弱い人が受けるものだと思っていました。
しかしそうではなく、メンタルも筋力トレーニングや、レスリングの練習などやらなければ鈍化するものと同じだと感じました。
常に高いパフォーマンスを出すために頭の中を言語化することから初め、マンダラチャートやシュミレーショントレーニングなどできることは全てやってきました。 その中でも1番印象に残っているのはオリンピックで金を取るために練習するのではなく、 自分がオリンピックチャンピオンになった後だと思って昨年から練習してきました。 オリンピックチャンピオンならばどういう練習をして、どんなものを食べ、どんな休息をして、どんな思考で、どんな立ち振る舞いをしなければならないか、そのすべての行動をオリンピック金に相応しい物にしなければいけませんでした。
まだまだアスリートとしての器を大きくできるし、人間力というものを磨き続けなければ錆びてしまうので、これからも一歩ずつ次に向けて最強のメンタルでやっていきたいと思います。
メンタルコーチングは自己の潜在意識とコミュニケーションを取って 人間や組織の持つパフォーマンスを最大限に発揮できるようにするためのものです。
本来、自然に調和して生きる事が得意で、信じる力が強い日本人が、もう一度幸せな時代を作るために、すごく良いコンテンツだなと自分は感じています。
そのコンテンツの持つ力を結果的に、レスリングのアスリート達が証明してくれたように思います。